マニュフェスト
豊かなふるさと シン・奥州市を目指して!
奥州市は豊かな自然、歴史、伝統文化に恵まれた地域です。各時代の特徴を示す優れた史跡の数々をはじめ、雄大で美しい里山や田園風景など、現代にみるこうした地域景観は長大な歳月をかけて先人たちが築き上げてきたかけがえのない財産であり、内外に誇れる最大の魅力でもあります。これらの貴重な文化遺産を後世へと継承するため、奥州市では協働のまちづくり事業が展開されていますが、それと同時に地方分権の時代を迎えた昨今、地方自治体による自己決定および、それに伴う責任も強く求められ、奥州市議会が市政を担う役割は一層の高まりを帯びています。
現在の奥州市内には、かつて多くの旧村が所在し、それぞれがコミュニティを形成しながら豊かな暮らしを育んできました。そうした地域の来歴を尊重し、その地域性と文化的資源を活かした地域主体の奥州市の発展こそが市議会が果たすべき重大な責務でもあります。
国の総人口が継続的に減少する人口減少社会に突入している現在、地方における活力低下が深刻な問題となっていますが、奥州市でも小中学校の統廃合の進展と相まって最小の地域単位である集落の過疎化や少子高齢化の加速が懸念されています。こうした実情は医療・福祉や子育て支援などにも直結する喫緊の課題といえます。持続可能な地域社会の形成を実現する上でもこうした問題解決に社会全体が取り組めるよう促すことはもちろん、定住人口の拡大や交流人口確保のための仕組みを策定しながら、ライフスタイルの多様化にも対応した奥州市ならではの社会基盤の在り方を追求し、生涯暮らし続けることのできる豊かな地域づくり実現を目指します。また、あらゆる災害に備えたまちづくりを推進するため、特に地域の火災や洪水等の災害対応の最前線に立つ消防団の基本理念である「自らの地域は自らで守る」という郷土愛護の精神を学校教育にも普及させながら、地域の実情に即した消防・防災体制の構築と維持を支援します。
奥州市の主幹産業はやはり農業であり、コメ・肉牛、リンゴ、花卉、ハウス野菜など堅固なブランドを誇っています。その農業を支える次世代の育成を目指し、就農プランフローの策定や技術研修などのフォローアップ体制を充実させ、将来に向けた農畜産生産向上と販路拡大を支援します。また、林業や森林材を活かした伝統工芸のまちとしても広く情報発信を推進しながら、バイオマス事業の促進や環境保全を目指し、市民の薪ストーブ施工に際して補助金を交付するなど森林資源を活用した循環型社会の実現に取り組みます。
文化・芸術の分野において奥州市は42歳・25歳の厄年を主体とした祭りや市民劇の活動が極めて顕著です。同一自治体の中で、地域ごとに住民が集い、こうした創造性豊かな取り組みを展開している市町村は全国にも例がありません。これぞまさに奥州市民の内在的な活力の証であり、貴重な財産といえるものです。また、鹿踊り、念仏剣舞、神楽など民俗芸能の宝庫でもある奥州市だからこそ、こうした市民文化を原動力としたまちづくりは魅力的な施策でもあります。市民の文化芸術活動を最大限に支援し、文化芸術のまちとしての奥州市を内外に発信することは、交流人口の拡大にも繋がり、地域活性化にも結び付く契機になると考えています。さらに、若年層の定住を促す政策として、就農や起業をはじめとするスタートアップ支援体制を構築し、ベンチャービジネスの誘致にも積極的に取り組むとともに、住居や事業所については空き家・空き店舗・廃校施設をリノベーションして活用するなど、地域環境に溶け込んだ仕事や暮らしの提案も積極的に行ってまいります。